営業を辞めて引越しの仕事を3カ月間、工場の仕事を2年半やった時の話

「営業辞めたい」
「自分だったら買わないものを売るのは気が重い」
「でもサラリーマンなんだから、やりたくなくてもやらなきゃ。」

私が新卒で入社してから9年間営業をしていた頃、毎日こんなことを考えて仕事をしていました。

たまたま僕が勤めていた会社は取り扱う商品が多く、中には自分がぜひ売りたいと思える商品があったので
そればっかり営業していたのですが、

あくまで会社から評価される=売ってこいと言われている商品は、残念なことに自分だったら「よほどのことがない限り買わない」モノだったので、苦しい営業の日々でした。

とにかく、「どうやったらお客さんに欲しいと思ってもらえるのか」を考えるのがツライ。

本音は「いや、買わない方がいいっすよ。絶対他に買わなきゃいけないものありますって。」ってなってしまう。

そこを無理やり「どうっすか!?これ!いいでしょ?!」って持って行くわけなので、もう訳わからん感じで毎日お客さん先に行ってました。

そんな私は何を血迷ったか、「自分が欲しいと思える商品を自分で作っちゃえばいいじゃん」と考えて起業の道を模索し始めます。

とは言え何のアイデアもなかったのですが、無謀にもとりあえず会社は辞めて、当面の生活費を稼ぐ目的で引越しと工場作業のアルバイトをしていました。

 

意外にも充実感を得られた肉体労働

引越しや工場の作業員と聞くと、いわゆる「3K」のキツイ・汚い・危険、な仕事だと思われるでしょうか。

確かに「キツイ」はありました。
真夏の引越しで4階エレベーターなしの現場で、しかも一定のスピードを求められるのは、ちょーキツかったです。

しかしスピードを求めるが故にケガや事故が起きてしまえば効率どころではなく、最悪弁償はしなければならないわ、次の引越し作業には行けなくなるわで、大事に発展してしまうかもしれません。

そうなった時の損失を考えれば、安全に健康に作業をするのが一番効率的だ、という雰囲気になりつつあります。

まぁ真夏に1階から4階までを、何往復もしてるだけでキツイのですが笑

また、どんなに小さな会社であっても、その会社の製品や作業が行きつく先は、普段私たちが目にする大手企業の製品やサービスであることが多いです。

そうなると、業務の安全衛生基準は大手基準になりますので、あからさまな「3K」状態では取引してもらえません。(中には「そんなの関係ねぇー」な会社もあるかもしれませんが。)

少なくとも、私が経験した会社は、キツイと言えばキツイけど「3K」とは言えない、って感じでした。

また、こういったイメージが先行しているためか、常に人手不足でもあります。

そうなると、健康な成人男性というだけで重宝されたりもします。

「次はいつ来れる?」「社員にならない?」と、お世辞でもそう言ってもらえるのは嬉しかったです。

営業をしていた頃は全くノルマを達成できず、会社のお荷物状態だった私からすれば、「一緒に働こうよ」と言ってもらえるだけで、仕事のキツさとのバランスが取れたのだと思います。

やりたいことだけでお金は稼げるのか

やりたいことが無かったり、見つからないという悩みを持っている方はたくさんいらっしゃると思います。

その一因は、何でもかんでも「やりたいこと=仕事」に結びつけて考えてしまうからだと思うのです。

そうなると「やりたい仕事」さえ見つければ、日々の仕事が充実するはずだと考えがちになります。

しかし実際は、やりたくなくても感謝されたり、やりたくなくても人の役に立てたりすれば、結構仕事は充実するものです。

それが昇給やボーナスアップに繋がったら、もうサイコー。

本当にやりたいことだけでお金を稼いでいる人は、ほんの一握りだと思います。

好きな事で生きていこう的なキャッチコピーで溢れ、個人で稼ぐ人がやたらとフューチャーされますが、

実際、それをやりたくないと思っている人もたくさんいます。

トップYouTuberのラファエルさんは、YouTubeが好きじゃないそうです。

あるスポーツ写真家の方は、オリンピック金メダリストから指名される程の腕前で順調にキャリアを重ねていた頃、「写真を撮るのが仕事というか、営業活動が仕事だった」そうです。

じゃあ極力撮影だけで完結する仕事を選ぼうか、という話になるんですが、そうなると必ず間に誰かが入って中間マージンを取られてしまうために収入が減ってしまい、結果撮りたくない苦手分野の撮影案件もこなす必要に迫らる、のがオチです。

つまり、やりたいことをやるために、やりたくないことで成果を上げているのです。

仕事の内容以上に、貢献できることが貴重

これは「バカの壁」でも有名な養老孟子さんもおっしゃっていました。

「好きなことで生きていこうとすると、好きじゃないことも好きにならなきゃいけない」
深いですよね。

YouTube動画はこちら(https://youtu.be/kzT05rMPov0

「今でしょ?」で一世を風靡した林修先生曰く、世の中から求められるのは「やりたくないけど、できること」なのだそうです。

林先生は本の出版依頼を受けた時に、是が非でも自分のおすすめのおいしいお店を紹介する本を出したい考えたそうです。

しかし出版社からの依頼は、林先生ならではの勉強法や、頭の回転を速くする訓練など、「頭がよくなる系」の本だったようで、結局、両ジャンルの本を出されたみたいです。

結果、「頭がよくなる系」の本は10万部を超えるベストセラーになり、「おいしいお店の紹介本」は全く売れずに大赤字になってしまったとか。

ここから林先生は、プロフェッショナルとは、自分では「やりたくないけど、できること」を求めらる事だとという考えに至ったそうです。

営業を辞めたいと考えている人、今の仕事を辞めたいと考えている人は、もしかしたら「やりたくないし、できもしない」2重の辛さを味わっているのではないでしょうか。

それとも「やりたくないけど、できること」で、辞めたい理由は他にあるのでしょうか。

もしも後者で、そろそろやりたい事でお金を稼ぎたい!と考えて転職を考えているのであれば、ちょっと待っていただきたいです。

やりたいことは、必ずしもお金を稼げる事でなくてもいい。

お金は、あなたのできることで稼げばいい。

やりたい・やりたくないと言った仕事内容ではなく、より必要とされること、より貢献できることを軸に考えてみてはいかがでしょうか。

やりたいことは、趣味なり副業なりでじっくり育てていけば良いと思うのです。

まとめ

私は「やりたいけど、できないこと」を仕事にして、カメラマンの仕事を始めて1年になります。

写真を撮ることは好きですが、自分が撮りたい写真を撮ってても仕事は成立せず、会社から求められる写真を撮るのが仕事です。

その基準に達していないと当然会社からダメ出しをくらい、同時に指導もしていただけます。

罵倒されるようなことはありませんが、内心「そんなことも出来ねーのかよ。使えねーな。」と思われてそうでビビっています。

35歳のアラフォーにもなってその扱いを受けるのは少々こたえますが、それを選んだのも私自身なので仕方がありません。

ただこれが、「やりたいけど、できないこと」を選ぶ現実なのではないでしょうか。

独身で給料は自由に使えるという人以外、この道を選ぶのは難しいと思います。

ならば「やりたいこと=仕事」と決めつけずに、

「できること」で会社に貢献しながらお金を稼ぎ、純粋に「やりたいこと」をゆっくり探していくのが賢い選択だと思います。

以上、やりたいことを仕事にしてみた、手取り18万円のアラフォー男でした。

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます。

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