こんにちは。
本日は 物事を継続 する事についてお話したいと思います。今回も2回に分けて投稿します。
何を継続する事が出来る人を、「あの人は継続力がある人だ」、なんて言ったりしますよね。この継続力とは、言い換えれば 現在の自分のレベルに合った目標を立てられる力 とも言い換えられます。1回目では、まず継続力が全く発揮されなかった僕の失敗事例をお話しいたします。
2回目では、継続力を発揮するための目標の立て方と進め方の具体策について解説いたします。先に具体的な内容を知りたい方は、明日以降にアップします2つ目の記事をご確認ください。
「自己啓発セミナーに入ろうか迷っている。」または、「○ヶ月間」、「半年間」、「1年間」 といった期間が定められた講座に参加されるかご検討中の方は、ぜひこの記事から読まれる事をお勧めいたします。
よくある間違いい、私たちは「継続できるのはやりたい事だから」と考えがちなのですが、実は違います。「やりたい事」を見つけた所で、続けられるとは限りません。答えは逆で、何かを継続する事で、段々とやりたい事に育っていくんです。
ではまず僕の失敗例に入る前に、継続に関するモチベーションの一般論について話していきます。
ゴール設定が“継続力”のモチベーションではない。
「継続は力なり」
何事も根気よく継続していく事で力になる。この言葉自体、疑う余地はありません。物事を成し遂げる為には必須だと考えています。それも数ヶ月という短期間ではなく、最低でも1年以上継続して初めて結果が出始める、なんてこともざらです。その為には気合いと根性でとにかく走り続ける事が求められるのでしょうか。それとも高額なお金を支払って、元を取ろうと強制的に続けられる環境を作ってしまう事でしょうか。それとも「明確な目標」や、「夢」などのゴール設定が大切なのでしょうか。どれも大事だと思いますが、実はこれが全く効果を発揮しないのです。
そもそも現状に満足している自分に気がつけない
気合と根性があるから継続できるのか、継続できる人は気合と根性があるのか、先天的なものを考えてもしょうがないので、無いなら無いでつければいいと思うのが僕の考えです。
本当は努力するのが嫌なんだけど、そこをやり切る人が「あの人は気合と根性がある」と言われますが、実は「やりたいからやっている」のではないでしょうか。激しいトレーニングする姿や、膨大な時間を仕事に費やす姿は何かに耐えているように思えます。それ自体は苦しい事なのかもしれませんが、どこかに楽しみがあるからやっているのだと思います。苦しいけどやり切った後の爽快感がたまらない。苦しい先になりたい姿があり、日々そこに近づいている実感が楽しいのではないでしょうか。
やらない、という事はその人の一つの選択で、やりたくないんだし、その先にある姿にもなりたくない、という事なのではないでしょうか。僕はこの事に気が付けず、やりたい事が見つかっていないだけ、自分は向上心がある、と勘違いしていました。どこにでもある人間の本能の話ですが「人間は変化を好まない」「現状維持が一番楽」「人間は楽な方に流れる」という当然の思考回路です。「そんな一般大衆の中に入りたくない」「自分だけは人より優れた、特別な存在でいたい」と思いがちですが、本当にそう思うのなら何か行動に移してそれを継続しているはずです。何もできない、継続するなんて…と思うのは、現状に満足しているからだと思いますし、それを自覚するところから始めたほうがいいです。と同時に、何も悪いことではないと思います。日に日にますコロナの脅威を感じると、いかに「普通に暮らせる」ことが望ましいことか、よく分かります。
まずは、日々自分が感じている感情に正直になってください。そして、感情と反応を分ける事です。小さなことでイライライする事はしょっちゅうありますが、大抵「イカンイカン、こんな小さな事でイライラしては」と強引にイライラした感情を押し殺してその後の反応(人に当たらない、とか)をコントロールしようとしますが、これを分けて考えるのです。
感情は、「イライラした。」
それを受けた僕の反応は、「受け流す。」
小さな事でいちいちイライラしてしまう、しょうもない自分を認めましょう。
漫画スラムダンクの安西先生はこう表現しています。
「下手糞の 上級者への道のりは 己の下手さを 知りて一歩目」
井上雄彦『スラムダンク第22巻』、1994 集英社 P,132
自らが向上していくためには、まず自分を正しく見ることから始まると僕は考えています。
継続力を身に付けられない“ジコマン”自己啓発セミナー
次に自己啓発セミナーにおける僕の失敗事例をご紹介します。
自己啓発セミナーは、「購入者の何が達成されれば契約が果たされるのか」が非常に曖昧です。たとえ決められた期間内で数値的なコミットがなされていても、逃げようと思えばいくらでも逃げられてしまいます。
しかしこれは知っていれば避けられる失敗なので、ぜひ参考にしてください。
どこぞの自己啓発セミナーでは、よくこんなことが叫ばれています。
- 「人と比べなくて良いんです!そのままのあなたで十分素晴らしいんです!」
- 「お金を払ってこの講座に参加した時点で、あなたは特別な存在です!」
- 「チャレンジした自分を全力で褒めてあげてください!」
- 「結果よりも、まずは一歩踏み出した自分を認めてあげましょう!」
これらをハイテンションで叫び、受講生の承認欲求をくすぐりまくる光景を目にします。そして僕は、それにまんまと乗っかっていました。
こんな風に無理やり自分を肯定したり承認したりすると、そうしなければ行動を起こせない考え方になってしまいます。やがて他人からの承認を求めるようになり、最悪、常に人と比べては自己嫌悪に陥るようになってしまいます。
こういう言葉が聞こえたら参加を見送るか、自己満足で終わらないようその講座で何を得たいのか、ご自身の言葉で端的に説明できるよう明確にしてください。そしてそれを講師の方に伝え、その講座が目的達成の手伝いとなるのか確かめてください。あくまであなたが何を得たいと思ってその講座に興味をもったかが大切です。
その講座説明で紹介されていた、「この講座で得られるもの」を得たいです、と講師の方に伝えても、認められた感を覚えて気持ちよくなるだけになります。そうすると、それだけでお金を払う価値があると錯覚しますので、残念ながらその時はキャバクラか、ホストクラブ代わりに講座に通う事になります。
話が逸れますが、自己啓発セミナーでやたらと受講生を肯定、承認する理由は2つあります。
- 受講生の行動を促したい。
- 結果が出せなかったとしてもクレームが起きないよう、講座に満足感を持たせておきたい。
やはり何事も、伝えた内容を受講者が実践してくれなければ結果も出しようがありません。そして多くの受講生は結果が出せずに講座を終えていくのですが、たとえ結果が出せなかったとしても、「やる事はやったし、なんか気持ち良かった。良い勉強にもなったよね。」と満足してしまうです。こんな終わり方は絶対に避けていただきたい。
満足感を得て、ただ気持ちよくなりたいだけならキャバクラかホストクラブに行った方が早いです。
こんな事では、常に高額自己啓発セミナーに参加するか、夜の店の常連客にならなければなりません。そんな有り余るお金も時間もないから勉強しに行っているのです。
こういう書き方をすると、「あなたは一生成果が出せない、自己責任感がない人は何をやっても負け犬なんだ。」と言われますが、僕はそうは思いません。むしろその講座の何が悪かったのか、それをなぜ自分は鵜呑みにしてしまったのか、それを踏まえた自分の落ち度は何だったのか、現状をそのまま受け入れ、原因を自分で理解できるレベルにまで分解して次に活かそうとする行為は、立派な自己責任の姿勢だと僕は考えます。
そしてこれも提供側と、受け取る側が存在するビジネスなんです。ビジネスである以上何が達成されれば取引が成立するのか、その責任を追求するかは別にして、明確にしておくべきです。それを全て自己責任で片付けてしまっては、これまた一生自己啓発セミナーに通うはめになります。
常に敵は自分自身
自己満足では当然地道な努力を続ける事は困難ですが、その逆で自己嫌悪状態でも継続力を発揮する事はもっと難しいです。もし発揮されるとしたら、自分の成長をしっかりと自覚できており、しかし他人よりも劣っている現状を事実として受け入れられるハイレベルな自信が備わっている必要があります。その状態であれば自己嫌悪はプラスに働きます。
ではどうすればこの二つを避けられるのか。それは「過去の自分と比べる」事です。
サッカー元日本代表の本田圭佑選手が、2018年ロシアW杯の代表選考において、もしかしたら代表入りできないかもしれないという状況にあった時のインタビューで、彼はこのように答えていました。
「常に敵は自分自身だと思っています。」
以下は彼が語った言葉ではなく僕の推察ですが、本田選手は、W杯までに残された期間、代表の椅子をかけて他の選手と争うのですが、最も大切な事は自身が常に最高のパフォーマンスを発揮する事であると考えていたのだと思います。昨日の自分よりも今日、今日の自分よりも明日、日々いまよりも高いレベルに到達できるよう努力する。その敵はあくまで自分自身であると。
過去の自分と比べるとは、自分が成長しているという事が目に見えて分かる、ということです。
「過去」と「現在」の立ち位置の違いが客観的に見えているから、成長している自分を自覚できるのです。
今回はここまでとします。
次回は、上記のような失敗に終わらせる事なく、この4月からの新年度を愚直に前に進み続ける、そんな年度にしていく為の具体的な“継続力のつけ方”について解説して行きます。
続く